AccuMouse : ハードウェア・マウス・アクセラレータ

概要

Windowsはマウスのプロパティででたらめなことを言っています。

最近のレーザーマウスなど、800cpiまたはそれ以上の高速マウスを使用している場合は特に、「ポインタの精度を高める」にチェックを入れていると、マウスポインタが挙動不審な動きをすることがあります。

本当に、ポインタの精度を高めたかったら、「ポインタの精度を高める」をオフにすることをおすすめします。

この設定は、ポインタの精度を高めるわけではなくて、加速機能を有効にする設定です。その実態は「ポインタの精度を歪める」が正しいのです。使用するマウスの種類にもよりますが、「ポインタの精度を高める」をオンにすると、著しくマウスの操作がやりにくくなることがあります。

加速について

マウスポインタの加速とは、机上でマウスをゆっくり動かした時には、画面上でマウスポインタがゆっくり動き、机上でマウスを速く動かした時には、画面上でマウスポインタが比率以上の速度で動く機能のことです。

一般的には、狭い机でも広い画面の隅々までマウスポインタを移動するために、マウスを素早く動かせばポインタが長距離移動できるので、標準で有効になっています。

加速なし

机上のマウスの移動距離と画面上ポインタの移動距離が 1:1 で移動する設定を加速なしと呼びます。「ポインタの精度を高める」がオフの場合がこれです。

加速あり

マウスをゆっくり動かした時は、ポインタはゆっくり動き、マウスを速く動かした時は、移動距離の比率以上の速度で、ポインタが動きます。

 

操作性について

好みは人それぞれだと思いますが、筆者は加速機能が大嫌いです。加速がオンであるということは、マウスをゆっくり10cm動かした時と、素早く10cm動かした時で、画面上でのポインタの移動距離が異なることを意味します。

この問題は、お絵かきソフトの利用者やFPS(ファーストパーソンシューティング)ゲームの利用者の間で、しばしば問題となっています。

もうひとつの加速

狭い机でも無理なく操作したい。そして、マウスをゆっくり動かした時は、文字通り、精度の高い操作をしたい。

この相反する要件を同時に解決する、加速特性を考案します。

これならどうでしょう?

二段階線形加速と呼ぶことにします。マウスの移動距離が3カウント以下の時は 1:1 で移動し、それ以上の速度の時は 2:1 の加速がかかりますが、多段階加速ではないので、机上でのマウスの移動距離と、画面上でのポインタの移動距離の比率は一定を保つことができます。

設計

筆者はPS/2接続のトラックボールを愛用しているので、入力はPS/2とします。出力は汎用性のためUSB接続とします。

大変申し訳ありませんが、回路図はありません。配線図だけで勘弁してください。

配線図 (PDF)

制作

マイコンは秋月電子通商のAKI-H8/3664を使用します。USBインターフェースはUSBN9604です。

topbottom

ファームウェア

accumouse.zip

ps2usb.motをH8/3664に書き込んでください。

完成

overviewcase

ディップスイッチの1番をオフにすると加速なし、オンにすると、二段階線形加速モードで動作します。